『王妃の館』 浅田次郎 [本]
三谷幸喜の映画みたいな雰囲気の作品。(違うぞって叱られるかもしれないけど)完全な予定調和だけれど、ルイ14世の恋物語が織り込まれていたりして、楽しく読めるお話でした。
長男の学校でインフルエンザ感染者がでてしまい、このくそ暑いのに自宅待機なんだと。
『苺をつぶしながら』 田辺聖子 [本]
あれ、ついつい買って読んでしまいましたよ。文庫にしようと思っていたのに単行本です。
そもそも本屋に行った目的は、こちらの新刊を買うためでした。
でも、店頭には見当たらなくて。そのかわり、文芸書ではない田母神とか勝谷さんとか副島さんの著書に混じって私的生活シリーズ3部作が並んでいたのでいるのを発見しました。文庫の私的生活よりも装丁が好みだなあということでお買い上げ。
私的生活3部作というのは
の3作品です。約30年前の作品です。私が物心ついたときには作者である田辺聖子さんは、おばちゃんだったものだから、全く世代の違う人だと勝手に思い込んで、作品を読もうとは思わなかったのでした。今この作品を読んでみますと、主人公である女性よりも自分は年上になっています。年齢がシンクロする時に読みたかったと、悔しい思いです。
実は『言い寄る』を読んでいませんので、偉そうに語ることはできませんが、『私的生活』よりも『苺をつぶしながら』のほうがおもしろいです。でも、『私的生活』を読まなかったら、この面白さを味わうことができなかったでしょう。独り身の女性の心のありようが、やわらかな関西弁で描かれています。結婚していてもしていなくても、こういう心情をもつ女性が多いから、時代を超えて読まれるのだと思います。
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この2冊も買いました。プライドは読みました。黒い~はまだです。大人買いしたナツイチシリーズもまだ1冊しか読んでいません。読みます、読みます、そのうちに。
『本朝金瓶梅』 林 真理子 [本]
今日も雨です。けだるく読むにはもってこいの小説です。大金持ちで好き者の色男と、計算高い妖艶な美女が主人公のエロ小説です。物語を紡ぐ作者の巧さにほれぼれします。
続編も早く文庫化されるといいな。
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『初恋温泉』 吉田 修一 [本]
ストラップ欲しさにちょっと大人買いしてみました。読み終わったものから記事にする予定です。
こちらの作品はちょうどさっき読み終わりました。「温泉を訪れた5組の男女の恋物語」。テーマは男女のズレで、日常と違う温泉宿という舞台でそのズレを際立たせようとした5編の短編集。いまひとつ共感できる話がなく、どれもこれもただの他人事って感じでした。作者が自分よりずっと若いのかと思ったら、意外にそれほどでもなく。
たとえ自分と同じ境遇じゃなくても、何がしか感情に訴えるものがあってよさそうなのに、そういうのが全くありませんでした。受け手である自分のコンディションが悪いのでしょうか。
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ナツイチオリジナルストラップ [本]
『怖い絵』 中野 京子 [本]
ボーナスでたので次男と一緒に本屋へGOです。今回の目玉は『怖い絵』3巻セットです。立ち読みしてたものを手元におきたくて一気に3冊買いました。ちょっと太っ腹です。
やっぱり、絵画は解説がないとわからないです。自分が眺めて満足する類の絵と『名画』と称される絵は別物です。いっしょの方もいらっしゃるかもしれませんけど。
『エロイカより愛をこめて 35』 青池 保子 [本]
遂に、メールを交わす時代になってしまったのだなあ、しみじみ。
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犬よりも猫なんですが、この作品は別格です。ロダンは私にとっての犬です。いぬいぬ。
『秘密』 東野圭吾 [本]
これで借りていた本はすべて読み終わり。
カバーから引用:妻・直子と小学五年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。。。
心と体が入れ代わり、というありがちな設定です。ただし、娘の体に妻の心という設定は想像しただけでつらすぎて、読むのをためらってしまいます。きっと自分では選ばない小説ですね。とはいえ、貸して頂いた本には、貸したくなる理由があるはずなので、腹をくくって読みました。
想像通りに、最初から最後まで全編通じて、つらいお話です。愛娘の体をした妻を抱けるか、自分の娘という若い肉体を手に入れた女性は、どんな人生を構築しようとするのか。この秘密は2人以外の誰にも知らせることなく、またお互いに悟られてはいけない秘密も抱えることになっていきます。
奇抜な設定なのにも関わらず、現実的に淡々と月日が過ぎていきます。もちろん、通常では有り得ない壮絶な月日です。小学5年生だった娘が25歳になるまで時は進みます。25で結婚するのです。ここに至るまでのそれぞれの決意に涙がでます。読み返すと、さらっと読めたところでも涙がでます。